Kagewari kagewari 精神分析相談事務所



7 自立神経系の悩み

1)不眠だ

不眠の原因は様々です
「睡眠物質(脳の疲労物質)が十分に溜まっていない」
「体内時計が狂っていて、朝や昼に眠気がある」
「夜寝る事の拘りで、あまり眠くないのに寝てるので、すぐに目が醒めてしまう」
「悪夢で目が醒める」
睡眠は脳波の研究等で随分といろんな事がわかっていますし、フロイドの「夢判断」は有名です(俺は個人的に「この夢は、こんなこんな悩み」という象徴化を前提にした分析はやりません、現代社会の共同幻想はそれほど均一では無いからです。)、心理学的には夢の機能を「心配事でびっくりして目が醒めないように、睡眠を継続させるとめのシュミレーション(「既に今やってます」、と思う事)だ」と評価し「昼の名残」とかの話が出てきますが、ともかく「ほんとは今やりたい」という思いが強いと、遠足の前夜のようになかなか寝付けません。

皮肉ですが「昼には眠いのに」への回答となります、やるべき事に取り組んでいる最中には「ほんとは今やりたい」と思いを残す事がありませんから「眠い」のです。

心配や悩みの解決は長期的なテーマになりますから、ひとまず急場をどうしのぐのか、考えます。
■血糖値の上下や体温の上下、体内時計のリセットをこころがける。
・寝る前にはホットチョコレート
・寝る前に一度運動をして、体温を上昇させる、
・特に寝る事を意識させないように「音楽をかける」「日常的に見ているTVの録画を流す」等、環境を(自分を騙すように整える)自分自身はリビングにいるように雑誌などを読む、
・朝は必ず30分以内に日光にあたる(日陰の日でも)
・眠れないなら無理に決まった時間に寝ない

2)不安感から、電車などに乗れない

実際に電車などに乗れないのは、悩みを背景にした二次災害なので、先ずは「電車に乗れなくなっても不思議では無い」と「やれやれ困ったぞ」ぐらいに思いましょう。
悩みの根本的な解決は長期的な話になるので、ひとまずこの急場をどうしのぐのか、考えます。
まず持って根本的な話ですが、「うちのネコは電車なんかに乗せたらパニックを起こします」。
「海外遠征に行くサラブレッドの飛行機移動のストレス管理は、大問題だ」。
「海外の動物園から、動物を移送する時には、何%かの死亡率を計算するのは常識だ」。
「満員電車は、誰しもストレスで社会問題になっている」
つまり
「電車に乗る事が不快なのは、生理的に正しい」のです
この不快感を説得し(おそらく脳内物質の助けも借り)、電車のストレスを回避しているのは、実は自我にとって一仕事であって、自我自体に余裕が無ければ「誰一人電車に乗るのは平気では無い」のです。
『一等席は個室です』

電車に乗ること自体はあまり考えないようにして(当面無理だぐらいに思い)、別の策を講じましょう。
なんやかんや、「その悩みを人に知られたくないが会社にいかねば」だとするなら、「早起き健康法を実践中だ」とか言って始発で勤務地に行きましょう。(時間の潰し方を考えるのもおつなものです)
「帰りには予定がある」事にするため、どこか静かな店を探しラッシュを避けます。
勤務地に自転車で通えるところへ「通勤って嫌なのよね〜」とか言って引っ越しましょう。
「自分は乗り物酔いなんだ」と思い、酔い止めを飲みましょう(習慣性があるものもありますから、用法には注意してください)

3)体調不良で起き上がれないときが多い

身体を鍛えましょう
(自発的な運動は、冗談抜きで行動療法として有効です)

4)人との会話がほとんど出来ない

人はそれほど、他人と話す用事がありません。
むしろ大事なのは、コンビにレジで「ありがとう」、立ち食い蕎麦で「ごちそうさま」、閉まりそうな扉を支えて「・・・(お先にどうぞとうなずく)」、殊更自分と関係無い分野で、コミュニケーションの道具を使いこなしましょう。
そもそも会話の原型は「合図」でしょうから『話』は副産物です。
言葉の基本に一度戻り「合図の道具」にリセットします。
「特に話す事も無い」と気が付きます。
(そうやって問題を切り分けてしまう)
そこで話したい事があるのに話ができないのであれば、悩みは「自分の気持ちを上手く表現できない」に変わるでしょう。


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